ツアーではなく個人でのギリシャ旅行について、旅の準備段階で役立ちそうな情報を掲載します。
ギリシャの良い点
- 古代遺跡から美しいビーチまで見どころが豊富。
- ヨーロッパの中でも物価が安く、ホテルの質も全体的に高い。
- 治安も比較的良好で英語もかなり通じる。特にリゾート地の治安はかなり良く過ごしやすい。
ギリシャは日本からの直行便がなく、パリやロンドン、フランクフルトなどのヨーロッパ諸都市やドバイ、ドーハ、アブダビ、イスタンブール等の中東経由でアテネ入りするのが一般的です。ギリシャはヨーロッパの南東に位置するため他のヨーロッパの国々と比べて中東経由だと比較的フライト時間が短くなります。
アテネではなく直接島に入りたい場合は一旦ヨーロッパ入りし(イギリス、イタリア、ドイツ辺りがお勧め)、そこからLCCでダイレクトに島に入るのが良いでしょう。
ギリシャ国内への格安航空会社を利用した入り方
日本からギリシャ国内へのフライトはどこかで乗り継いでアテネかテッサロニキに入ることになりますが、どちらも大陸にある大都市でサントリーニ島やミコノス島やその他の島々へ入る場合はさらにそこから飛行機を乗り継ぐかフェリーに乗り換えて行くことになります。
しかし、ギリシャはヨーロッパでも人気のリゾート地なので夏のシーズンはイギリスやドイツ、イタリアの大都市からLCCがギリシャ各地の島まで飛んでいるので直接島へ入りたい場合はLCCで島まで飛んでいくほうが簡単です。ただし、リゾート路線なので運行している季節や曜日が限られるので上手くそのフライトに合わせられるように日程を調整する必要があります。
ギリシャの航空会社
オリンピック航空(Olympic Air)やエージアン航空(Aegean Airlines)がヨーロッパ各地からアテネやテッサロニキに就航しています。価格も安い時だと1万円前後なので、アテネやテッサロニキに行くならば下手にLCCを使うよりも安く行ける可能性があるのでLCCを調べる前に普通の航空会社の価格をチェックしておくことをお勧めします。
- オリンピック航空(Olympic Air):http://www.olympicair.com/
- エージアン航空(Aegean Airlines):http://en.aegeanair.com/
これらの会社以外でもルフトハンザやアリタリア、エールフランスやBAなどギリシャに入る前に経由する国から飛んでいるエアラインの価格もチェックしておくのが無難です。格安航空券やPEX航空券の場合、ギリシャまで通しで買うよりも直行便で行ける都市までの航空券とそこからギリシャまでの航空券を別々に買った方が安くなることもあるので良く調べてから航空券を手配することをお勧めします。
ギリシャの路線が充実している格安航空会社
- EASYJET:http://www.easyjet.com/
EASYJETはミラノからの路線が特に充実しています。EASYJETは路線も豊富で機内サービスもLCCにしては良いのでLCCに慣れていない人でも使いやすいと思います。
- RYANAIR:http://www.ryanair.com/
RYANAIRはギリシャの比較的マイナーな島への路線が充実しているので、もし行きたい島や行きたい場所にピンポイントでRYANAIRが飛んでいた場合、アテネ経由で島に入るよりも安く行くことが出来ると思います。
ただし、RYANAIRは他のLCCと比べて預け荷物などの追加代金が高いので注意しましょう。
ギリシャ国内の移動方法
ギリシャ国内では日本や他のヨーロッパ諸国と違い、鉄道網が貧弱です。また、島が多いのと魅力的な島々が多いので船や飛行機で移動する機会が多くなると思います。
長距離バス
ギリシャでの都市間移動は鉄道ではなくバスが一般的です。バスはKTELというバス会社がギリシャ全土を網羅しています。
アテネからコルフやイラクリオン、ザキントスなどバスごと島へ行く路線もあり、そういう場合はバスごと島へ行くフェリーに乗り込んで目的地に行きます。バスターミナルでバスのチケットを買う際にフェリーのチケットもセットで買うことになりますが、途中から乗車した場合などは港に着いてからフェリーのチケットを自分で買う必要があります。
バスターミナルは大体各都市に1つありますが、アテネやイラクリオンなどはバスターミナルが2つあるので乗りたい路線がどのバスターミナルから出ているかはよく確認しておきましょう。また、バスターミナルではクレジットカードが使えないところが多いので現金を多少多めに持っておいたほうが良いでしょう。バス路線によっては非常に込み合って満席になることもあるのと、ストライキやダイヤ変更があることもあるので、バスに乗る直前にチケットを買うのではなく事前に予約出来るなら事前に予約しておくのがベターです。前日などにあらかじめバスターミナルに行ってチケットを買っておくか、ホテルのコンシェルジュなどに頼んで予約してもらうのが一番簡単で確実です。
ギリシャの長距離バスはこのようなタイプのバスが一般的。
※車酔いする方は酔い止めをお忘れなく!
なお、酔い止めは現地の薬局に行けば手に入ります。価格は大体3~10ユーロ程度で薬によって異なります。チューインガムのような酔い止め(Travel Gum)や水で飲み込むタイプなどがあります。薬の説明書きはギリシャ語なので購入する際に飲み方も聞いておいてください。薬局は緑十時のマークが目印で大体何処にでもあります。
国内線
長距離移動はオリンピック航空(Olympic Air)やエージアン航空(Aegean)やキプロス航空の国内線で移動するのが良いでしょう。国内線の運賃は安ければ5千円程度からあるので航空機での移動も良い選択です。
- オリンピック航空(Olympic Air):http://www.olympicair.com/
- エージアン航空(Aegean Airlines):http://en.aegeanair.com/
- キプロス航空(Cyprus Airways):http://cyprusair.com/
フェリーまたは高速船
島から島への移動はフェリーやカタマラン(高速船)が一般的です。アテネの港といえばピレウス港が有名ですが、ミコノス島などがあるキクラデス諸島へはラフィーナ港からの船を使うことも出来ます。アテネ市内からの距離はピレウス港の方が近いですが、アテネ国際空港からはピレウス港よりもラフィーナ港の方が距離的には近いです。高速船とフェリーの違いは、高速船はその名の通り非常に高速でフェリーの2倍近いスピードで航行するためフェリーの約半分の時間で移動することが出来ますが、運賃がフェリーの倍近くかかります。フェリーは高速船に比べると遅いですが安く移動することが可能です。
船会社のお勧めはBlue Star Ferriesで、ここの船は非常にクオリティが高くまるでクルーズ船のようにくつろいで移動することが出来ます。フェリーや高速船のチケットは各船会社のサイトからWEBで予約可能で予約後に予約番号が書かれている紙をプリントアウトして港にある船会社のチケットブースや街中にある船会社の代理店でその紙とチケットを事前に引き換える仕組みです。プリントアウトした紙を直接船に持って行っても船に乗れないのでその点はご注意を。
まるでクルーズ船のような船内。
船での移動の場合は船会社や航路によって船の大きさや内装など居住性、快適性に関わる部分が大きく異なるので、あらかじめその辺りを考慮して乗る船を検討すると非常に快適に移動することが出来ると思います。
ピレウス港へはアテネから地下鉄M1線でアクセスできます。ラフィーナ港はアテネのPedion Areos公園の西南の角にあるKTELの小さなバスターミナルからバスで1.5時間程度でアクセス可能で、途中地下鉄M3のNOMISMATOKOPEIO駅前などを通過します。バスチケットはバス内で車掌から購入可能です。
※船酔いする方は酔い止めをお忘れなく!
- Blue Star Ferries:http://www.bluestarferries.com/
- ANEK Lines:http://www.anek.gr/
- NEL Lines:http://www.nel.gr/
- Fast Ferries:http://www.fastferries.com.gr/
鉄道
鉄道はアテネ~テッサロニキ間やテッサロニキ~イスタンブールあるいはテッサロニキ~ソフィアなどごく限られた都市間でしか有用ではありません。
ギリシャ国内の宿泊
ギリシャのホテルは安宿~高級ホテルまで充実していて、ヨーロッパの他国と比較すると非常にコストパフォーマンスが良い傾向があります。大都市の5つ星ホテルも100ユーロ前後から宿泊出来たり、島のアパートメント(ペンション)も安いところだと20ユーロ程度からあり、その価格でバスルーム付きの部屋に泊まれるのが魅力的です。30ユーロ程度でプールがあるアパートメントに泊まれたりするのが非常に魅力的なので、イギリスやドイツ、フランス等から毎年大量の観光客がギリシャに来て長期休暇を楽しんでいます。
宿泊費を浮かしたいならユースホステルよりはアパートメントなどの1つ星~2つ星の貸し部屋を利用するのがギリシャでは賢い選択だと思います。
島のリゾートホテルも充実しているので安価に長期滞在したい人から優雅に高級リゾートに宿泊したい人まで満足できる宿泊施設が充実しているのがギリシャの魅力です。
なお、ギリシャでは下水管が細く、トイレにトイレットペーパーを流せないのが一般的です。安宿だけでなく高級ホテルでも紙を流せないところが多いので紙を流して詰まらせないように注意しましょう。
ギリシャのお勧め観光地
ギリシャには遺跡や美しい島や海など観光資源が豊富なので見所は非常に多いです。
アテネ近郊の観光地
代表的はのはなんと言ってもパルテノン神殿のあるアクロポリスでしょう。アテネから少し遠いところではデルファイの遺跡やペロポネソス半島の入り口にあるコリントス運河、ペロポネソス半島のエピダウロスやミストラの遺跡なども有名です。
内陸部の観光地
奇岩の上に修道院が立ち並ぶメテオラはアクセスが少し難しいですが必見の観光地です。メテオラへはアテネやテッサロニキ、ボロスやイオアニナからメテオラ最寄のカランバカという町まで長距離バスが出ています。
カランバカからメテオラに行くには現地ツアー参加でなければ徒歩かレンタカー、レンタスクーターになります。徒歩で周るのが王道だと思いますが、一番楽で効率的なのはスクーターを借りるのが良いでしょう。レンタスクーター屋が無くても普通のバイク屋にスクーターを借りたいと言うと貸してくれることもあります。
レンタカーの場合はカランバカにはレンタカーの店がほぼ無いので、現地で車を借りるよりはアテネやテッサロニキ等で車を借りてそこまでドライブしていくのがベストです。
世界遺産のメテオラは奇岩とその上に建つ修道院が絶景。
島の観光地
ギリシャには数多くの魅力的な島々があります。
断崖絶壁にそそり立つ白と青の街並と夕焼けが美しいサントリーニ島、白い町と風車が印象的なミコノス島、かつて十字軍の拠点だったロードス島、ギリシャ最大の島であるクレタ島、オーストリア王妃のエリザベート(シシィ)が愛したコルフ(ケルキラ)島などこのほかにも沢山の魅力的な島々が存在します。
サントリーニ島の白と青のコントラストが美しいイアの町。
美しいビーチも各地に存在しており、砂のビーチから小石のビーチまでバリエーション豊富です。
タオルや浮き輪、日焼け止めやサンクリームは現地のスーパーやミニマーケットや薬局で売られているので現地調達も容易です。夏のシーズンにギリシャへ行くなら水着は忘れないようにしましょう。
クレタ島のエラフォニシビーチはピンク色の砂と遠浅の美しいビーチ。
ギリシャのお勧めリンク集
- ギリシャ政府観光局:http://www.visitgreece.jp/
- Greek Travel Pages:http://www.gtp.gr/
記事の情報は2013年7月当時のものです。